とある村で生まれ育った私がバンギャだった頃の話。
昔、私はバンギャでした。
私が生まれ育った所はとんでもない田舎でした。
○○村という紛れも無い村。今でも村。とんでもない村です。
電車は数時間に1本、病院ない、コンビニない、スーパーない、ぜんぜん人いない、世の中から隔離されたようなとんでもない田舎で育ちました。
バンギャの始まりは小学校6年生くらいの頃。
某番組でガゼットを見たのが始まりでした。
あの時の衝撃は今でも忘れません。
最初の印象は『男の人が化粧してる...』それだけです。
音楽に惹かれたとかじゃなく見た目です。見た目に惹かれました。
小6ながらその見た目にすごく魅力を感じました。
今まで見た事ない世界を見た気がしました。
それが私のバンギャの始まりです。
とんでもない田舎で育ったからでしょうか。
普通と違うものにすごく魅力を感じてしまいました。
バンギャといえば『ライブに通いつめる』そんな印象がありますが、クソ田舎住みの私にとってはそれは簡単な事ではありませんでした。
ライブを見に行くとなれば片道5時間程かかり、泊まりが前提になってきます。
親がとても厳しかった私は友達の家に泊まる事すら難しかったので、ライブを見に行って外泊なんて事は到底無理です。
小学校を卒業して中学、高校もV系大好きでしたが1度もライブを見に行けた事はありませんでした。
必然的に私はいわゆる『音源ギャ(ライブには行かずCDなどを聞いて満足するヴィジュアル系ファンのこと)』になっていました。
本当はライブに行きたかった。死ぬほど行ってみたかった。その願いは叶う事はありませんでした。
ド田舎に生まれた宿命でしょうか。無念...
その代わりに誰よりもV系の事を調べつくし誰よりもV系の曲を聞きまくりました。
これもド田舎に生まれたから出来た事でしょう。
ライブに行けない悲しさを知識で埋めようとしました。
メジャーなバンドからマイナーなバンドまでとにかく聞きまくりました。
私の青春時代はV系一色だったと言っても過言ではないです。
高校を卒業して都会に出てきました。
その頃にはもうV系のライブに行きたいという気持ちはなくなっていました。
どちらかといえば『V系のライブに来ているJK怖い...』の気持ちが大きかったからです。
今まで一度もライブに行った事がない私にとってはハードルが高すぎました(小心者)
ですが今でもV系の曲は大好きです。
若い時、V系のライブに行けなかった事が悲しいと思う反面、もし簡単に行けていたら今くらいの知識は無かったんだろうな、
知らずに終わっていたバンドもたくさんあるんだろうなと思うとマイナスな部分だけではない気がします。
そしてなにより私の青春時代。
すべてとても大事な思い出です。
そんな私は今ではアニオタ。
大好きな声優、田村ゆかりさんを追いかけています。
人生ってなにがあるか分からない。
そんな木曜日の夜。
おやすみなさい。